荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

映画のDVDでたまに、監督の映画解説が付いてるものがありますね。
私はそれが好きなんです。撮影時に映画のシナリオをこう変更したとか、このシーンの俳優のこの演技が素晴らしかったとか一度見た映画の裏話を聞きながら映画を見直すと新しい発見があります。

この本はジョジョの奇妙な冒険の作者、荒木飛呂彦が語るホラー映画論です。
荒木飛呂彦が監督したわけではないけれど、この本を読むとホラー映画の見方が変わります。そもそも荒木飛呂彦がこよなく愛するホラー映画について語ってるというだけで、興味をそそられますが、実際内容も面白い。
ホラー映画の定義、何故ホラー映画なのかというところから始まり以下の様な章立てでホラー映画論が語られています。

  1. ゾンビ映画
  2. 田舎に行ったら襲われた系ホラー
  3. ビザール殺人鬼映画
  4. スティーブン・キング・オブ・ホラー
  5. SFホラー映画
  6. アニマルホラー
  7. 構築系ホラー
  8. 不条理ホラー
  9. 悪魔・怨霊ホラー
  10. ホラー・オン・ボーダー

一番面白かったのはゾンビ映画論。ゾンビの定義から、数々のゾンビ映画の紹介があって、その影響で私は普段見ないゾンビ映画を見るようになりました。
実際1章のゾンビ映画もこの本の中で一番ページが割かれていて熱を感じます。
本を見て映画を知って映画を見て本を見返すとまた、スルメ的な味わいがあります。これからDVDを借りる時はぜひゾンビ映画をどうぞ。

#挿絵のイラストも、普段の荒木飛呂彦のペンとはひと味違う細い線で味わい深いです。

この本には紹介されていないですが、アメリカのドラマでwalking deadというゾンビドラマ?があります。これも面白くて(現在シーズン3)全部一気に見てしまいました。はまります。