ジオングと巨神兵

仕事のことを考えるとき、たまに巨神兵のイメージが頭に浮かぶときがある。
仕事といっても、色々あるのだけど、そのときはプロジェクト全体のコトを
考えているときが多い。

どんなイメージかというと、風の谷のナウシカに出てくる巨神兵
映画では無理やり人間が巨神兵を立ち上げて王蟲を退けようとする。
ところが、最初は威勢良く王蟲を焼き払うのだけれど、巨神兵はすぐに
肉の部分が解け落ちて使えなくなる。

無意識にこの巨神兵のイメージが浮かぶ。
浮かんだ後で、このまま無理矢理プロジェクトを進めても、巨神兵の様に
崩れちゃうのかなぁと想像する。
巨神兵は私の中で、問題プロジェクトのメタファーになっている。

もう一つ、巨神兵を考えるときに頭に浮かぶのが、ジオング
ジオングとはファーストガンダムで最後に出てくるモビルスーツ(モビルアーマー?)。
シャアが操縦してガンダムを追いつめる、ニュータイプ向けの高機能戦闘マシン。
これもアニメの中で印象的なシーンがある。ジオングには足が無いのだけれど、
シャアがこれを指摘すると、技術者は「80%?冗談じゃありません、このままで100%の性能が引き出せます」「足なんか飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」といった反論をする。

つまり、足も設計に入っていたのならば、この時点でジオングは完成していないわけなのだが、性能としては問題が無い状態には仕上がっているということ。
実際、シャアはジオングでアムロが操縦するガンダムを徹底的に追いつめることができた。

巨神兵は掘り出されて復活させられただけで、新規で開発されたわけでは無かったけれど、プロジェクトマネージメントの観点で考えると、どちらも短期間で一定の成果を求められていたわけで、結果論でいうとジオング型の方が成果を挙げている。ただしジオングは乗り手を選ぶ(ニュータイプ)しおそらく、量産は困難なくらい高コストだと思われる。

巨神兵型プロジェクトとジオング型プロジェクト。少なくとも巨神兵型は避けたい。ジオング型プロジェクトを改善する仕事の方が100倍ましだなぁ。
もちろん、どちらでもない、もっと条件の良い仕事があればいいのだけれど(そんなの滅多に無い)